Respond vs Non-respond

毎年JAPANチームにて定期的に行うVO2max測定

単位時間当たりに体組織が酸素を取り込む最大量を計るわけですが

2009年より測定してきたところオモシロイことが分かってきました。

Vo2MAX測定
Vo2MAX測定
heart rate
heart rate

上のグラフは私の2009年から2013年現在の測定時心拍数グラフです。どんどん上がっていき、やがて酸素の供給が間に合わなくなります。更に、スピードを上げて走り勾配がキツくなり益々苦しくなってきて、やがて走り続けることができなくなります。数値変化はほとんどございません。

oxygen intake
oxygen intake

上図VO2max値は、厚生労働省によると一般の日本人の性・年代別30代つまり私と同年代のVO2maxの基準値は男性38ml/kg/分、女性32ml/kg/分だそうです。

因みに、これまでに記録された最大値クロスカントリースキーの選手で、男性94 ml/kg/分女性77 ml/kg/分となっています。
 私の最高値63.8ml/kg/分は、競技者としてはかなり低いと言えます。そしてこちらも変化はほとんど見られません。

blood lactate
blood lactate

上の図は血中乳酸値のグラフです。

こちらは変化が少しございますがLT、OBLA共にほぼ変わり無。

LT乳酸性作業閾値は血中乳酸濃度が1~3mmol/Lを指します。

世界のトップアスリートのLT(Lactate Threshold:乳酸性作業閾値)は70-80% VO2 max.で、トレーニング経験の無い一般の人の場合は50-60% VO2 maxと云われています。
VO2maxを有酸素性耐久ポテンシャルと位置付けると、LT(Lactate Threshold)は、その能力をいかに高く引き出すかに重要な役割を果たします。VO2 max,が同じでも、LT値が高ければ連続性持久力のパファーマンスが高まります。

Vo2MAX
Vo2MAX

2009年より計測したものに大きな変化がないものの、競技力が向上しているということです。また色んなトレーニングを行なってきましたが、他選手と同じトレーニングを行っても運動成果が異なり、それは専ら遺伝的特性に原因するということです。遺伝的特性には上限があるそうで、運動強度と運動量を増やしても、ある一定値でVO2maxに変化が起こらなくなるということです。

 

重要なポイントは、

VO2maxがピーク値に達しても、運動パフォーマンスは更にトレーニングを行うことによって向上するという事。

そして乳酸の蓄積が、筋肉の疲労と大きく関係していることは事実ですから、有酸素系解糖系が混成するバイアスロン&クロスカントリースキー競技において、能力と体力の向上を考える場合は、乳酸と上手く付き合って行かなければならないという事。


糖質消費の減少(乳酸濃度を抑制)
乳酸酸化能力の向上(乳酸の酸化・消費の促進)
耐乳酸能力の高揚(乳酸高濃度の状態維持)

個人の目標設定をし、最適なトレーニング方法で行うのかが重要で、この競技は乳酸を貯めないようにし、且つ乳酸酸化能力を高めることが必要です。また作られた乳酸が多ければ多いほど、生み出させるエネルギーが多いので、乳酸を素早く蓄積し、且つ、大量の乳酸に耐える能力「耐乳酸能力」をつけるためのトレーニングも必要です。

 

つまり自分に合ったトレーニングを最適に行う事が最も重要だと感じております。